葛根湯(かっこんとう)

どんな漢方?

基本的には体力がある「実証(じっしょう)」 (体力や抵抗力が充実している人)に向く薬です。

かぜの初期などの頭痛、発熱、首の後ろのこわばり、寒気がするが汗は出ないといった場合に有効です。

最近の西洋医学的な基礎研究でも、抗炎症作用などが確かめられています。

江戸時代には「葛根湯医者」などという言葉や落語噺も生まれました。

頭が痛いといっては葛根湯、腹が痛いといっても葛根湯、診察を待っている付添い人にも葛根湯、このようにどんな人にも葛根湯ばかりを処方する医者のことをいったようです。

それほど葛根湯は適応範囲が広くてよく効く薬だったためでしょう。

慢性頭痛や肩こりにも用いられる

「葛根湯」は、発熱がなくても、うなじや背中が緊張しているようなときに用いられます。慢性頭痛、なかでも緊張型頭痛や、肩こりの治療でもよく処方される薬です。「葛根湯」は、体を温めることでこれらの症状をやわらげます。

効果・効能

体力中等度以上のものの次の諸症:感冒の初期(汗をかいていないもの)、鼻かぜ、鼻炎、頭痛、肩こり、筋肉痛、手や肩の痛み

使っている生薬は?

大棗(タイソウ)

  • 棗(ナツメ)( クロウメモドキ科 )の熟した実を乾燥したもの
  • 温+甘(あたためる+あまみ) の生薬
  • 緊張の緩和、強壮、鎮静、利尿、滋養、補血などで、筋肉の急な緊張による疼痛をやわらげ、神経過敏を静め、咳、腹痛などの痛みの緩和
  • サムゲタンにも使われている

麻黄(マオウ)

  • 麻黄( マオウ科)の植物の地上茎を乾燥したもの
  • 発熱、頭痛、鼻閉、咳嗽、喘息、浮腫、尿量減少、麻痺、しびれなどの症状に有効
  • 麻黄の有効成分のエフェドリンは、交感神経を興奮させ、気管支喘息の特効薬の用途にも使われる

桂皮(ケイヒ)

  • ンキンニッケイ ( クスノキ科)やその他同属植物の樹皮を乾燥したもの
  • シナモンやニッキ(日本産)のこと
  • 熱+辛(すごく温める+辛い)生薬
  • 芳香性健胃、発汗、解熱、鎮痛、整腸、駆風(くふう)、収斂(しゅうれん)などに効果 がある。

生姜(ショウキョウ)

  • ショウガ(ショウガ科)の根茎。
  • 温+辛(あたためる+辛い)生薬
  • 芳香辛味性健胃、食欲増進、発汗などに効果あり。

葛根(カッコン)

  • クズ(マメ科 ) の周皮を除いた根を乾燥したもの.
  • 解肌、透疹、潤筋、止渇、止瀉(頭痛や肩こりなどの風邪症状、筋肉の緊張、口渇(口の渇き)、下痢 に効果がある)

甘草(カンゾウ)

  • マメ科のウラルカンゾウ又はグリキルリザ・グラブラの根及びストロンが基原
  • 平+甘(体温は変わらない+甘い
  • 滋養・調和・緩和・消炎・去痰・抗胃潰瘍・肝機能改善作用がある
  • グリチルリチン酸の原料
  • 洋の東西を問わず,紀元前から薬として用いられている
  • 醤油や菓子,煙草などの甘味料としても大量に消費されている
  • カンゾウを大量に摂取するとグリチルリチン酸の大量摂取につながり、偽アルドステロン症を起こすおそれがある

芍薬(シャクヤク)

  • シャクヤク(ボタン科)の根を乾燥したもの
  • 寒+苦酸(熱を取る+苦味、酸味)
  • 鎮痛・鎮痙(ちんつう・ちんけい)、収斂(しゅうれん)、緩和作用などに効果がある。

注意点・副作用

使用上の注意
  1. してはいけないこと
    (守らないと現在の症状が悪化したり、副作用が起こりやすくなります)
    1. 次の人は服用しないでください
      (1)生後3カ月未満の乳児
      (2)次の診断を受けた人
      心臓病
    2. 症状があるときのみの服用にとどめ、連用しないでください
  2. 相談すること
    1. 次の人は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
      1. 医師の治療を受けている人
      2. 妊婦又は妊娠していると思われる人
      3. 体の虚弱な人(体力お衰えている人、体の弱い人)
      4. 胃腸の弱い人
      5. 発汗傾向の著しい人
      6. 高齢者
      7. 今までに薬などにより発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある人
      8. 次の症状のある人 むくみ、排尿困難
      9. 次の診断を受けた人 高血圧、心臓病、腎臓病、甲状腺機能障害
    2. 服用後、次の書状があらわれた場合は副作用の可能性があるので、直ちに服用を中止し、医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
      1. 皮膚発疹・発赤、かゆみ
      2. 消化器吐き気、食欲不振、胃部不快感
    3. まれに下記の重篤な症状が起こることがある。その場合は直ちに医師の診療を受けてください。
      1. 偽アルドステロン症、ミオパチー手足のだるさ、しびれ、つっぱり感やこわばりに加えて、脱力感、筋肉痛があらわれ、徐々に強くなる。
      2. 肝機能障害発熱、かゆみ、発疹、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)、褐色尿、全身のだるさ、食欲不振等があらわれる。
    4. 1ヶ月位(感冒の初期、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には5~6回)服用しても症状が良くならない場合は服用を中止し、医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
    5. 長期連用する場合には、医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
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登録販売者試験のためのこれだけ覚える葛根湯

感冒の初期・頭痛・肩こり

麻黄・甘草を含む

体力が充実している

詳しい事例はまた次回の記事で~

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